• マンションに耐震分電盤は必要か?電気火災対策の新常識

    2026年2月20日

    マンションは戸建て住宅と比べて
    「地震に強い」と言われることがあります。

    しかし、
    地震後に発生する電気火災のリスクは、
    建物の種類に関わらず存在します。

    特にマンションでは、
    一室で発生した火災が建物全体の生活に影響を与える可能性があります。

    ⸻

    マンションにおける電気火災のリスク

    地震による火災には、

    ・揺れ直後に発生する火災
    ・停電復旧後に発生する通電火災

    があります。

    通電火災は、
    室内が無人の状態でも発生する可能性があり、
    発見が遅れることで被害が拡大することがあります。

    マンションでは、

    ・煙や一酸化炭素による二次被害
    ・共用設備への影響
    ・エレベーターや給排水設備の停止

    など、建物全体に影響が及ぶリスクも考えられます。

    ⸻

    感震ブレーカーという選択肢

    地震時の電気火災対策として、
    感震ブレーカーの設置が推奨されています。

    揺れを感知して自動で電気を遮断する仕組みは、
    通電火災の初動対策として有効です。

    ⸻

    しかし、見落とされがちな問題

    マンションでは、

    ・分電盤の経年劣化
    ・古い設備のまま長年使用
    ・電気容量の増加(IH・エアコン・EV充電など)

    といった問題もあります。

    日本電機工業会では、
    家庭用分電盤の交換目安を約13年としています。

    しかし実際には、
    20年、30年以上使用されているケースも珍しくありません。

    ⸻

    耐震分電盤という考え方

    耐震分電盤とは、
    地震後の電気リスクまで想定して設計された分電盤です。

    単に「止める」装置ではなく、

    ・揺れへの耐性
    ・内部構造の安全性
    ・地震後の通電リスク低減

    まで考えた設備です。

    マンションの電気火災対策は、
    感震ブレーカーだけでなく、
    分電盤そのものの安全性も含めて検討する必要があります。

    ⸻

    マンションこそ“電気設備の更新”が重要

    マンションでは、

    ・全戸一括導入の難しさ
    ・合意形成の問題
    ・修繕費の問題

    など、課題も存在します。

    しかし、
    地震は待ってくれません。

    防災対策は、
    「できる範囲から進める」ことが重要です。

    ⸻

    まとめ

    マンションは構造的には強い建物です。

    しかし、
    電気火災のリスクはゼロではありません。

    地震対策は、

    ・揺れへの備え
    ・初動遮断
    ・電気設備の安全性

    この三つを考えることが重要です。

    その選択肢の一つが、
    耐震分電盤です。